紙ing博物館

ペーパーかみすけ
  1. 紙ができるまで
  2. 紙のまちのいろんなしごと
  3. わっ!知ってる?和紙のこと
  4. ちょっと気になる木じゃない紙
  5. くるくるめぐる紙のリサイクル
「紙ing博物館」は、富士市立博物館で毎年夏休みに行っている、こどものための展示会です

3)わっ!知ってる?和紙のこと

製紙の始まり
製紙の始まり
カミすけ02 洋紙(ようし)代表のぼく(トイレットペーパー)がお話しします!紙が生まれたのは、今から2000年も前の中国(ちゅうごく)なんだ(日本は弥生時代)。日本には、それから600年くらいたって紙が伝わったらしいよ。ヨーロッパまで紙が伝わったのは、紙が生まれて1000年後。紙がなかったころ、人間は木や竹、羊の皮なんかに字を書いていたんだって。紙の原料は、日本では楮(こうぞ)や三椏(みつまた)という植物。ヨーロッパではボロ布などを使っていたけど、150年前に木を丸ごと使って紙を作る方法ができた。それが地球を一周して日本に伝わったのが、今から100年前(明治時代)のことなんだ。これが今、ふだん使っている紙(洋紙)なのさ。
和紙のできるまで…楮(こうぞ)を使って
▼楮を刈る(こうぞをかる)▼
葉がおちた冬に刈り取ります。
楮を刈る
▼皮むき▼
オケの中に楮を入れ、下から蒸(む)します。蒸すと、皮がむきやすくなります。
皮を蒸す皮むき
和紙は木の皮、今の紙(洋紙)は木の中身を使うんだ!
皮を煮て、和紙にはいらない成分を出します。皮を煮る
このいらない成分を水であらい流したあと、皮をたたいてやわらかくします。
水洗いたたく
▼和紙をすく▼
水の中に、やわらかくなった皮をとかして、すきます。
和紙をすく
原料を煮るとき、紙をすくときなど、和紙も今の紙も、いっぱい水を使うよ。
▼かわかす▼
すきあげた和紙をかわかすと、できあがり。
かわかす
今のノートや教科書は洋紙。お習字や障子(しょうじ)の紙が和紙なんだ。
200年前の紙づくりの本『紙漉重宝記』より

▼あれも和紙!これも和紙!

カミすけ02 字を書くとき、本を読むとき、うすくて軽い紙ならとてもべんり。そのほかにも、折ったり切ったりねじったり、形を変えやすくてじょうぶな和紙は、いろいろなところに使われました。
お習字
●提灯(ちょうちん)●
提灯
↓水引きも、のし袋も、扇子も和紙。
結納品
●結納品(ゆいのうひん)●
●元結(もとゆい)●
元結
↑髪をしばるもの。和紙のひも。
こより笠裏カミすけ01つづら部分
●こより笠(かさ)●
こより笠
↑これは頭にかぶる笠。よーく見ると、和紙をひものようにしてあんである。
↓油をぬれば、雨もへっちゃら。
傘
●傘(かさ)●
●つづら●
つづら
↑竹であんだつづらに和紙をはり、その上にうるしをぬったもの。

▼紙の表面(ひょうめん)くらべ

電子顕微鏡(でんしけんびきょう)で200倍にして見た紙だよ!オンマウスで500倍!
コピー用紙 洋紙 コピー用紙
がんぴ 和紙 雁皮(がんぴ)を原料にした紙
みつまた 和紙 三椏(みつまた)を原料にした紙
こうぞ 和紙 楮(こうぞ)を原料にした紙
協力:静岡県立吉原工業高等学校
ページトップへ