明治38年(1905)、佐野熊次郎により富士市吉原に設立された「佐野熊紙ナプキン工場」。この工場で生産されたナプキン紙は、「佐野熊ナプキン」と呼ばれ、その多色カラーの美しさから、当時国内外で人気を博しました。
佐野熊ナプキンは、富士市原田で操業していた原田製紙のナプキン原紙を主に使用していました。機械すき和紙工場として全国でも草分け的存在である原田製紙と、吉原の町工場で生産された佐野熊ナプキンは、富士地域が全国に誇る優品、まさに当時の「富士ブランド」でした。
今回は、当館所蔵の佐野熊ナプキンのうち、富士山をデザインとして取り入れている資料を中心に紹介します。美しい佐野熊ナプキンをどうぞお楽しみ下さい。
( 2020/06/06 更新 )