六所家は富士市今泉八丁目に位置する旧家で、明治政府による神仏分離政策の影響で還俗するまでは、富士山東泉院という寺院を営んでいました。
この東泉院第21代(真言宗東泉院第20世)で最後の住持となるのが蘂雄(探道房)です。
今回の展示会では、明治維新という支配体制、社会構造が大きく変革した世相の中で近代化の荒波を乗り越えて、明治19年(1886)10月23日に没した六所良邑という人物の生涯を通して、幕末から明治時代初期にかけてそれまでの宗教政策が再構築されていった時代の背景、その流れに適宜対応して生き抜いていくことになっていた地方の一宗教者の具体的な対応の様相を紹介します。
( 2025/10/13 更新 )