富士の舞台
富士市域は、およそ北側を火山、南側を水によって形作られた大地として考えることができます。富士・愛鷹の両火山の南麓は、流下した溶岩や火山噴出物によって形成されました。
平野部には河川による扇状地が発達し、東部には富士川や海から運ばれた砂礫によって形成された田子の浦砂丘の北側に、広大な潟湖・浮島沼がありました。富士川も中世以前までは下流が枝分かれをしており、一部は潤井川にまで達していたと考えられます。
富士の歴史の舞台は、特に平野部において、現代とは大きく異なる風景が広がっていたのです。