今から350年ほど昔、江戸時代前期の今泉村(現在の富士市今泉一帯)に中村五郎右衛門吉清(なかむら ごろうえもん よしきよ)という農民がいました。中村家は戦国時代から続く今泉村の有力者で、この五郎右衛門吉清はとても親孝行であるということで、江戸幕府5代将軍徳川綱吉から「孝子(こうし)」として褒賞されました。そして90石分の所有地の年貢(税金)を子々孫々まで免除され、吉清以降の当主は代々「五郎右衛門」を名乗りました。
このパネル展では、中村五郎右衛門が将軍から褒賞されることになった経緯やその意味、また江戸時代の今泉村のようすについてご紹介します。江戸時代の日本で唯一、将軍から褒賞された農民が富士市にいたことを知っていただき、郷土の歴史に興味を持っていただけると幸いです。
( 2023/07/08 更新 )